動きまわったのはおおむねこの地図の範囲でした。
海岸から山すそまでは１０〜２０Ｋｍほど。山も、ほとんどは車を停めて近くをちょこっと歩いた程度で、「登山」はしていません。
一番歩いたのは新発田市郊外の五十公野山（いじみのやま）。なんと、山頂近くまで登りました。
・・・といっても、五十公野山は標高が９０ｍほどしかないのです。歩いた距離も１Ｋｍ以下です。
しかし、その距離を歩くのに３時間もかかりました。
ここにはそれだけたくさんの植物があって、もっと高い山へ行かなければ出てこないものも多いのです。
06/05/04 新発田市五十公野山
最初は五十公野山から・・・
枝が曲がり、地面についているものもあります。
花はやや小ぶりで、オシベは根元で浅く合着しているのが特徴
（ヤブツバキはかなり上まで合着している）
06/05/04 新発田市五十公野山
イワカガミに比べ、葉が大きく（８〜１２ｃｍ）鋸歯がとがっていることが相違点。
日本海側（積雪地）に生え、条件がよければ低い標高でも見られます。
06/05/04 新発田市五十公野山
シハイスミレに比べ、葉が細く、直立する、葉裏の紫色が淡い、花の色は濃い、などの違いがあります。
(コンパクトデジカメなので、色はよくないです。ご容赦m(_"_;)m
五十公野山は入り口が公園になっていて、人工的な環境なのでそこには出ないが、少し奥へ入るとわんさか咲いていました。
06/05/04 新発田市五十公野山
サイゴクミツバツツジとの違いはわかりませんが、ここにあるものはユキグニだそうです。
五十公野山の入り口近くにありましたが、植えたものではありません。
06/05/04 新発田市五十公野山
ソメイヨシノは終わっていましたが、カスミザクラはちょうど真っ盛り。
各地で煙るような霞のようなカスミザクラの自生が山を彩っていました。
なお、下越地区にはヤマザクラがなく、山に咲くサクラはオクチョウジザクラかカスミザクラかオオヤマザクラです。
これは公園で植栽されていたものを撮影しました。
06/05/04 新発田市五十公野
もっと高い山のものかと思っていたら、五十公野山にありました。
花が終わるとすぐに子房が膨らんで、プロペラの赤ちゃんが顔を出すのですね。
こんな姿は初めて見ました。
近くにはウリハダカエデもたくさんあります。
06/05/04 新発田市五十公野
氷河時代の生き残り植物と言われています。
池につながる湿地の中、木道のわきにたくさん咲いていて、じっくり観察できました。
それにしても繊細なつくりの花です。
近くにはサワオグルマ、ミズバショウ、オオニガナ、カサスゲなども自生しています。
06/05/04 新発田市赤谷
関東でおなじみのトウゴクサバノオの仲間（同属）です。
花弁のように見えるのはガク、花弁はその内側にある黄色い部分。このことは確認のため図鑑を見直してはじめてわかりました。
トウゴクサバノオと比べると、花は下を向く、種子に突起がない、秋田〜福井の日本海側に分布するなどが違っているそうです。
なお、図鑑によっては「アズマシロガネソウ」と濁る場合があります。
06/05/04 新発田市赤谷
ネコノメソウの仲間は日本に１５種ほどあり、さらに変種・品種があります。
ホクリクネコノメは新潟〜島根の日本海側に分布する種です。
対生、丸く無柄な根生葉、無毛、オシベ８本、などの特徴を持っています。
オシベの数を確認するために、いい個体を探して、何度も何度も写真を撮りました。
06/05/04 新発田市赤谷
今回歩いた山のフィールドではほとんどのところにイワウチワの群生がありました。
同科（別属）のオオイワカガミも近くにありましたが、混じって生えることはないようです。仲が悪い？(^_^;)
渓流沿いの、やや暗い林の下がお好みの場所のように思います。
花の色は白〜濃いピンクまでさまざまでした。